TVゲームにおけるシミュレーションゲーム
伝統的なボードゲームでは、駒を移動させ、カードを切ることで状況を進展させ、また対処しながら進めて行く形で、目的を達成する(領土・資産などの獲得・優勢な状況を確定する)といった内容を指す言葉でした。戦国物、軍事物といったジャンルでパソコンにも存在します。
パソコンのシミュレーションゲームという言葉には、これ以外に『体験』という要素が大きく加味されています。そのため、駒を動かすというより、自分自身(あるいは分身のキャラクタ)が画面上の状況変化に対応して行く、時間とイベントによる進行の物もシミュレーションと呼ばれています。実は内容的にはRPG(ルールプレイングゲーム)になるのですが、そういった意味が含まれます。
また、ボードゲームは数人の相手とやりとりしながら進めて行くので、長い時間のプレイが可能なのですが、パソコンに長時間向かうことは、人間の心理に負担をかけます。特にブラウザゲームなどは……
そこで、パソコンのシミュレーションと呼ばれるゲームは、ボードゲームのシステムよりも設定を縮小して、簡略化されたパラメータで全体の一幕や日常を描くような内容も多くなっています。良く言えばシミュレーションというジャンルが多くの人にとって身近になったと言えるでしょう。
ヘックス
ボードゲームには、すごろく上のルートに駒を進行させる物もありますが、マップ上になっていて、その上を駒が移動するような場合、進む方向を選べるように、各辺で隣接した六角形のマスが使われます。これをヘックスといいます。
ユニット
人間が動かす駒のこと。戦略物などでは、多種の兵器や兵士をユニットとして扱う。それぞれ移動距離・パラメータ・能力・数などが異なる。敵と相手に分かれていたりする。
こういったシステムはコンピュータでは、むしろRPGと呼ばれているゲームジャンルの作品でよく見掛ける。
箱庭ゲーム
フィールド(地形ジオラマ)成長型のゲームのこと。
ライフシミュレーション
ライフゲームと言えばコンピュータの王道とも言われる。本来シミュレーションだが、コンピュータのリアルタイム表示を行うことでゲーム的な要素のビジュアルを持つことで古典的なゲームファンにはよく知られている。最近ではAIを駆使したアルゴリズムや、スーパーコンビュータによる3D化もなされ、コンピュータCGの到達点として今も尚輝きを放っている分野である。
CGシミュレーション
CGの発端は宇宙開発のシミュレーションと言われている。ワイヤーフレームによる宇宙船の姿勢制御の予測などに使われた。シミュレーションという分野はコンピュータの史上命題であり特性を活かした表現であるリアルタイムCGをエンターテイメントに応用したものに過ぎない。
ワイヤーフレーム
輪郭線による3D表示を行うことで処理負荷を押さえ、座標系による認識を向上させる技術。ゲームに使うと味がある上、如何にもシミュレーション的な表現である。地形曲線に応用すると情報が掴みやすい。鳥瞰図などを精密に描くと独特の美的表現となる。
また、ベクターーグラフィックスには精緻な独特の美観がある。過去大ブレークしたQix(クイックス)というゲームはアーケードでも三角関数を始めて用いた美しい変化を見せるゲームである。ワイヤーフレームでしか表現できない世界があり、ゲームのエッセンスは表現力やマシンパワーでなく、学術的なアイディアを如何にエンターテイメントに見せるかという手法であるということを教えてくれる。
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